高機能断熱材WDS各写真およびデータは黒崎播磨(株)殿よりご提供

特徴

  • 熱伝導率が0.021W/m・Kと静止空気よりも低く、 セラミックファイバーやケイ酸カルシウムといった一般的な断熱材に比べ数倍の断熱効果がある。
    そのため、一般的な断熱材に比べ断熱材の厚みを薄くすることが可能になり、装置を小型化することができる。
  • 温度依存性が極めて低く、使用温度が上昇しても熱伝導率の変化が少なく、断熱効果があまり変わらない(表1参照)
  • 超微細なヒュームドシリカと赤外線を透過させない物質で構成され、 更に空気分子の運動を規制する微細なマイクロポアー構造を有しているため、 単に空気を取り込むこれまでの断熱材とは異なり、「固体の伝熱」、「空気分子の移動」、「赤外線の透過」 といった熱の移動をコントロールし、熱伝導率は静止空気を凌ぐ0.021W/m・kを達成している。
  • 柔らかく、壊れやすい材料なので構造材としての使用は難しいが、外部からの圧力が無ければ変形しない。

WDS熱伝導率の温度関数式(W/m・k)
λ=0.020e0.001×
×=温度(℃)

物性値

項目 物性値
熱伝導率 0.021W/m・k(平均温度200℃) 0.030W/m・k(平均温度600℃)
比熱 0.25cal/g℃
圧縮強度 1.1N/mm2
曲げ強度 0.16N/mm2
密度 0.23±10% g/cm3
見掛け気孔率 約 90%
絶縁抵抗 >2000MΩ

湿気と液体の影響

1. 液体はWDSの性能に悪影響を及ぼします。

2. 湿った空気はWDSの性能に影響しません。

伝熱特性

固体の伝熱

WDSはヒュームドシリカ(5~30nm・球状)の成形体
固有の熱伝導率が低い
粒子の点接触で伝熱経路は最小

気体の伝熱

空気分子の運動を規制する100nm以下のマイクロポアーに空気を封じ込め分子衝突の阻止による伝熱抑制

赤外線の放射

赤外線吸収材の添加
100℃以上における物質の伝熱は放射伝熱が支配的(ステファン・ボルツマンの4乗則)

製品概要

WDSはWDS ULTRA(ウルトラ)とWDS Lambdaflex super(ラムダフレックススーパー)の2種類があります。

WDS ULTRA(ウルトラ)
最高使用温度 950℃
化学成分 SiO2:80% / SiC:15% / その他:5%
定尺(原板)寸法(縦×横) 650 × 1000㎜
定尺(原板)寸法(厚み) 10、15、20、25、30、40、50㎜
特長 板状で柔軟性は無い。
WDS Lambdaflex super(ラムダフレックススーパー)
最高使用温度 1100℃
化学成分 SiO2:52% / ZrO2:25% /
Al2O3:25% / その他:3%
定尺(原板)
寸法(縦×横)
500×1000㎜
定尺(原板)寸法(厚み) 3、5、7、10㎜
特長 柔軟性があるので曲面に取り付ける場合に適する。
400℃で加熱すると変形された形に硬化し、柔軟性はなくなる。

表面温度と背面温度・全放射熱量

以下の計算条件におけるWDSが断熱する温度と全放射熱量のデータは表2の通りです。
表2の見方は、例えば表面温度が400℃でWDSの厚みが10㎜の場合、 背面温度は82℃で全放射熱量は642Kcal/㎡hrであることを示しています。

表2 表面温度と背面温度・全放射熱量

計算条件

1)静止空気状態 2)表面放射率:0.9 3)炉外温度:25℃ 4)垂直面

WDS厚さ(mm)
10 20 30 40 50
表面温度(℃) 100 38 32 30 29 28
101 54 37 28 23
200 52 41 37 35 33
255 137 93 71 58
300 67 50 43 40 37
434 230 157 120 96
400 82 60 50 45 42
642 339 231 175 141
500 98 70 58 51 47
885 465 316 240 193
600 114 80 66 58 52
1171 615 417 316 231
700 132 92 75 65 59
1511 789 536 406 363

上段:背面温度(℃)

下段:全放射熱量(Kcal/m²hr)

加工

図面をいただければ穴あけ・切欠などの加工を行い完成品で納入します。
カッターナイフなどでも簡単に加工できますが、柔らかく、壊れやすく、粉っぽい材料ですので 加工の際には取り扱いにご注意ください。

被覆

粉塵対策、作業性向上対策のためにWDSの表面を アルミ箔、ポリエチレンフィルム、セラミックペーパー、金属箔などで被覆することができます。

取付

WDSに穴をあけてボルトで取り付ける、 金属などのカバーの中に入れるなどの取付方法が一般的です。 接着は加熱後にはがれる可能性が高いです。

用途

炉、ヒーター、製鉄設備、燃料電池、蓄熱ヒーターなど工業用断熱材として製造業全般で使用されています。

製造

Porextherm社/黒崎播磨株式会社

使用例

  • 鉄鋼業の溶鉄容器-1(Lambdaflex super)

  • 鉄鋼業の溶鉄容器-2 (Lambdaflex super)

  • 加熱炉内水冷配管(Lambdaflex super)

  • スタッドへの対応(Lambdaflex super)

  • 計測機器保護容器(WDS ULTRA)

  • 大型装置の曲線部の断熱材(WDS ULTRA)

  • セラミックペーパーで被覆した部品
    (WDS ULTRA)

  • 小経配管用断熱材
    (Lambdaflex super)

  • 各種炉の断熱材
    (WDS ULTRA)